美しい景色生み出す丁寧な仕事


 

2月23日(祝・金)から始まる
「小宮崇 硝子展 〜春霞」
の最終打ち合わせを兼ねて、
昨年、富山ガラス工房から独立された
小宮崇さんの工房にお邪魔させていただきました。

富山砺波市、山の麓の集落の民家を改装して、ご自宅兼工房を構えられました。

外にはのどかな風景が広がります。

春になったら気持ちがよさそうですね。

DM用にお送りいただいた白のうつわの平鉢。

今までもいただいていた白のうつわシリーズですが、よりグレーのグラデーションが美しく感じました。

さて、なぜなのか・・・
工房に伺ってわかりました。

小宮さんの制作過程を拝見するのは、二度目。

まだ富山ガラス工房にいらっしゃった時でした。
その時の白のうつわの制作過程は、
透明なガラスに茶漉しでグレー、白の粉状の色ガラスを
ふりかけて着色していらっしゃいました。

こうすることによって、色ガラスがまばらにつき揺らぎのある表情が生まれるとのことでした。

こちらはこちらで美しかったのですが、
今回の作品は、底から上の方に向かっての濃淡が美しくさらに色気が増していました。

大きく異なるのは、今窯に入っているガラスは、透明ではなく、白のうつわの端材を再利用して素地を溶かしたグレーの色ガラスということ。

独立されてから、試行錯誤をして、この端材の再利用を形にされたとのこと。

これだけだと、色が薄いため、金属なども調合し、ようやく安定してよい色合いが出る様になったとのこと。


左が現在使用しているグレーの色合い。

そして、ガラスの厚みを変えることにより濃淡のグラデーションを実現できるようになったそうです。

実際に平鉢の制作過程を見せていただくことに・・・。

まずは、グレーのガラスの種を取り、パウダー状の白の色ガラスを重ねていきます。

以前は、茶漉しで振りかけていらっしゃいましたが、直接つけても奥行きある表情は出ることがわかり、今はこの方法だそうです。

なじませつつ

何度も確認しながら

底の形などを整えていきます。
この工程がとても長かった様な気がしました。
後でお聞きすると、

「これが後々の底の形に影響するんですよ」

と。

確かに小宮さんのうつわの底の形、洗練されているんですよね。

形が劇的にかわるわけではないので、一見地味(笑)に見える工程ですが
大事な工程だったわけです。

その後、竿を付け替えます。

一時置き場に竿を預けて
なんだかこのままでも一輪挿しみたいで可愛い。

付け替えます。

ここからどんどん広げてお皿になっていきますよ。

空気を入れて・・・

広がってきました。

おー!まったいらに・・・

そして、内側は美しいグラデーションができていました。
厚みをコントロールすることにより、こんな景色が生まれるそうです。

と思ったらちょっと角度がついて・・・。

竿から外して底を滑らかにします。

この後サンドブラストしたら出来上がりです。

ガラスはその場でほぼ形を作れるので、工房に伺うとみなさん制作を見せていだ抱けるのですが、本当にそれぞれみなさん異なります。

小宮さんは、ゆっくりと愛おしそうに硝子を制作されている様に思いました。

展示では、この白のうつわシリーズを中心に、掌に収まるサイズのうつわをさまざまに出品いただけるとのこと。


新作の片口やさまざまな形のぐいのみも楽しみです。


グレーのグラスも素敵です。

そのほか、前回好評だった花入やピッチャー、たわみの鉢、平皿、そして型吹きのドームなどもたのしみです。

「工房を立てて、一人で作業しているので、喋るのが下手になりました」
っと笑顔の素敵な小宮さん。

いやいや、そんなことないですよ。
いろいろお話しいただき楽しい時間でした。

お忙しいところありがとうございました。

初日、1日在廊いただけます。

とても穏やかで気さくな方なので、いろいろお話ししていただけるかと思います。

初日は、なのさんによる茶菓、酒菓の会(満席)が開催されますが、奥の小部屋での開催ですので、ご予約されていない方々もぜひお立ち寄りくださいませ。

 


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